[脚本・演出] |
前川知大 |
[原典] |
ホメロス「オデュッセイア」 [監修]野村萬斎 |
[出演] |
山田裕貴 安井順平 浜田信也 盛 隆二 森下 創 大窪人衛 奈緒 清水葉月 村岡希美 仲村トオル |
[企画制作] |
世田谷パブリックシアター、エッチビイ |
[主催] |
公益財団法人せたがや文化財団、エッチビイ |
撮影:田中亜紀
■神話的世界とSF的世界
神話の時代、世界は未知で溢れていた。
自然の猛威も、人生の不条理も、神々の言葉だった。
科学の網の目からこぼれ落ちた未知の存在、神や魔物はいまも可能性として輝いている。
『終わりのない』は、古代ギリシャの叙事詩『オデュッセイア』を原典にした新作SF。
『オデュッセイア』は、歴史と神話が地続きに描かれ、人間と神々が同居している。
英語にするとオデッセイ(ODYSSEY)。「長い旅」を意味する。
「わたしたちは何故ここにいるのだろう?」
「いつの間にこんなところまで来てしまったのだろう?」
本作は、個人の旅を人類の旅と重ね、失ってしまったものへの郷愁と、望郷の念を重ねて描いていく。
古代と未来の往還、日常と宇宙を繋げる旅。
そこで人はなにと出会うのか。
■ストーリーライン
18歳の悠理は旅の途中で目的地を見失い、立ち止まっていた。
自分はなぜここにいるのだろう。
悠理は自分の人生を振り返ってみる。
短いけれど、沢山の楽しいことや辛いことがあった。
恋愛もした。死にかけたこともあった。
尊敬できる両親に、いつも気にかけてくれる友達もいる。
かつて僕は世界と一体で、完全だった。
でも今は違う。
ある日、悠里は両親と友達に、湖畔のキャンプに連れ出される。
立ち止まったままの悠理には、時間だけが通り過ぎていくように思える。
過去に思いを馳せていると、いつの間にか悠理の意識はキャンプ場を離れ、見知らぬところで目を覚ます。
そこははるか未来の宇宙船の中。その船は人類の新たな故郷を目指して旅を続ける、巨大な入植船だった。
32世紀のユーリとして目覚めた悠理は、自分が誰で、どこにいるのかも分からない。
宇宙船から逃げ出した悠理の意識は、宇宙空間を漂い、地球によく似た見知らぬ惑星で目を覚ます。
自分そっくりの肉体の中で。
奇妙な旅を経て、悠理の意識は再びキャンプ場に戻ってくるが、その世界は自分の知っている世界とは少し違っていた。
悠理は自分の世界で、目的地を探そうとする。
■配役
[ユーリ/川端悠理]高校3年生…山田裕貴
[リヒト/氏家理人]惑星調査班の一員/士郎の担当編集者…安井順平
[ダン]アンドロイド(AI、巨大コンピューターの人型端末)…浜田信也
[ゼン/能海 然]惑星調査班の一員/杏の父…盛 隆二
[エイ/日暮A]ある星に漂着した地球人…森下 創
[ハルキ/戸田春喜]悠理の幼馴染…大窪人衛
[アン/能海 杏]悠理の友達/惑星調査班の一員…奈緒
[リサ/色川りさ]悠理の幼馴染…清水葉月
[ヨウ/川端 楊]物理学者、悠理の母…村岡希美
[シロウ/山鳥士郎]ダイバー、悠理の父…仲村トオル
■公演会場
[東京公演]2019年10月29日~1 1月17日 世田谷パブリックシアター
[兵庫公演]2019年11月23日、24日 兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール
[新潟公演]2019年11月30日 りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館・劇場
[宮崎公演]2019年12月4日 メディキット県民文化センター(宮崎県立芸術劇場)
■スタッフ
[美術]土岐研一[照明]佐藤 啓[音響]青木タクヘイ[音楽]かみむら周平
[衣裳]今村あずさ[ヘアメイク]西川直子[振付]下司尚実
[演出助手・ドラマターグ]谷澤拓巳[舞台監督]田中直明
[宣伝美術]鈴木成一デザイン室[宣伝写真]山添雄彦[宣伝写真協力]澤田育久「closed circuit」
[プロダクションマネージャー]勝 康隆[技術監督]熊谷明人
[プロデューサー]中島隆裕(エッチビイ)、大下玲美(世田谷パブリックシアター)